研修『調理担当の会』の取材

グローバルキッズで働く調理師たちの“やる気”に応えてくれる場があります。それは、毎月一度、本社で開催される「調理担当の会」。各園から一名ずつ調理師(または栄養士・管理栄養士)が参加するこの会は、これまでに提供した給食の献立を振り返ったり、改善点を共有したりと、より良い調理体制を調理担当者が一丸となって目指します。近隣園の調理師たちとグループでディスカッションを行うため、日々の業務におけるさまざまな情報交換ができる点でも、現場で働く社員にとって非常に魅力的な場でもあります。その内容をご紹介します。

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フォローも完璧、盤石の調理体制

第22回研修会(※2018年9月14日開催)に参加したのは、総勢105名の調理担当者たち。広い会議室の大きなテーブルの上には、各園の名前が記されたネームプレートが並びます。実はこのネームプレート、各園の代表者がエリアごとに分かれて座るよう置かれており、近隣の施設の社員同士“横の繋がり”を持てるよう座席が配慮されているのです。すでに顔見知りの調理担当者たちは、互いの近況報告に華を咲かせながら研修の開始を待ちます。

今回の研修では、「来月10月の献立の作り方」に関する注意事項が最初のトピック。31日提供予定のカボチャのクッキーついて、ファシリテーターが説明します。「カボチャは納入状況などによって個々の質や水分量が異なりますので、堅さを調整してください。クッキーは型で抜いても、アイスボックスでもOKですが、型抜きの場合は冷蔵庫で寝かせると、キレイに抜けるかもしれません。各園で工夫をお願いします」。調理が滞ることのないよう細かい指示が出され、調理担当者たちも真剣に耳を傾けます。

どうしたら子どもたちの「おいしい」が増える?

申し送りが済んだら、次は約30分に渡るグループワークの時間です。グループごとに分かれて、過去一か月の献立の反省点や、調理を行う中で気になった点をディスカッション。「主食、おやつともに量は適切だったか?」「子どもたちからの評判、実際の食べっぷりはどうだったか?」など、一食ごとに各園の状況を振り返り、手元の「喫食状況記入表」に書き込みます。その合間には、「このメニュー、どうやって調理した?」「どうやって盛りつけた?」といった、現場で生まれるさまざまな疑問を互いにぶつけ合う様子も見られます。

グループワーク終了後は、グループごとに出た意見や感想を皆の前で発表します。ここで飛び出すのは、「この献立は、子どもたちにあまり人気がなかった」「このメニューは、ニラの量が多すぎで食べにくかったのでは」「この日は、作業工程が多くて負担だった」「このおかずには、ご飯よりもパンの方が合っていたように思う」など、非常に具体的で率直な意見の数々。もちろん、ポジティブなフィードバックも多く発表されます。「このメニューは、すごく好評だった」「子どもたち、たくさん食べていました!」の言葉に調理担当者たちがニッコリ笑顔を共有する場面も。どうしたら子どもたちがおいしく給食を食べられるのか……そんな思いで、真剣に給食づくりに向き合う調理担当者の姿がそこにはあります。

おわりに

通常、「研修会」というと、ひたすら上司や先輩の話を聞き、膨大な量の情報をメモに取る……といったイメージが強いもの。しかし、グローバルキッズでは、研修を受ける社員たちが自由に意見を出し合うことで、組織全体の力としているようです。これは、研修会冒頭で代表取締役の中正雄一氏が述べた「“調理”は脇役でなく主役。皆さん、主役として頑張ってください!」という激励の言葉にも表れています。自分たち一人ひとりが主役として輝く――調理担当者たちにそんな矜持を抱かせてくれるのが、グローバルキッズの「調理担当の会」なのです。

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